音声放送
実際にいた中学生の話です。
どうも私の周りには、少し変わった中学生が多いようです。
ところで、カニカマ 知ってます?
カニ風味の蒲鉾(かまぼこ)の略です。
ちょうど、これくらいの分量がコンビニで売っています。
音で聞いてもらおうとmp3になっています。
(個人的に、やや音量が大きいように思うので、調整してください)
読者の中には音にアクセスできない方も おられるかもしれませんので、スクリプトも載せておきます。
スクリプト
「これぞ、ゲーム愛?」
三度の飯よりゲームを愛する中学生がいました。
本当に言葉通り、親からもらった弁当代500円からもゲームに回していました。
そのため、お昼は毎日コンビニで100円の“カニかまぼこ”が一袋。
たぶん、中学生に必要な栄養は取れていなかったと思います。
一応、サッカー部に所属し、ポジションは、控えのゴールキーパーでした、一応。
ただ、サッカーよりゲームを愛していたので、ほとんど練習に来ない幽霊部員。
ある大会の前、久々に友達に誘われて練習に参加することになりました。
キーパーとしてゴールの前に立ったところまでは良かったのですが、先輩の蹴ったボールをたった一球止めて、腕の骨が折れました。
きっと、“カニかまぼこ”だけではカルシウムが足りなかったのだと思います。
結局、そのまま病院に行く と言い残して帰宅しました。
翌朝、彼は病院には行かないまま、学校に登校してきました。
友達が どうしたのか聞くと、親から病院代をもらったとたん、病院代をゲームに回すことにしたそうです。
そして、折れた骨は、栄養を取って自分で治すことにした と言います。
その日から、“カニかまぼこ”の消費が、三袋に増えました。
ゲームを愛するかわりに、親からもらった体を愛せなくなってしまった中学生の話でした。
あとがき
栄養だけでは無理だったのか、ドラッグストアで三角巾も買って、首から下げていました。
この中学生も今や高校生です。