まえがき
こんにちは、さつま芋です。
FX界隈では、ウォール街の元ヘッジファンドマネージャーを自称する人気ユーチューバーが「ドル円が急騰、160円に向かう」と11月初旬に言ったようです。
あいにく その後、151.5円から147.2円まで急落しました。
すると、11月中旬にシレッと前言を翻して「やっと始まった、ドル円の大暴落」。
残念ながら、その後149.7円まで急騰しました。
大衆の人気とは不思議なものです。
さて、今回は過剰な最適化を考えてみたいと思います。
システムトレードの最適化
データで過去検証をしてみると、同じ手法では長期的に通用し難いことが良く分かります。
一方で後講釈とは言え、短期的に通用しそうなものは幾つか見つかります。
「教科書通り」の代表格たる移動平均線ですが、結局は使い手次第なのかもしれません。
ドル円5分足のヒストリカルデータと移動平均線を使って、直近の傾きだけで売り買いしたときの収支をヒートマップにしたものが次の図です。
青色がプラス収支、赤色がマイナス収支です。
縦軸は移動平均線の計算期間、横軸は手法の検証期間なので、短期的に通用しそうな条件もなくはないです。
結果論ですが、SMA(230)の傾きだけでトレードしても、130日間はプラス収支で勝ち越せたことになります。
次に、プロフィットファクター(PF=利益額÷損失額)を見てみます。
黄色が濃いほど大きなPFです。
図を見ると、手法が最も機能した期間は40日間だったことも分かります。
換言すれば、SMA(230)は40日間に限定された(過剰な?)最適化と見ることもできます。
あとがき
自省でもありますが、目視の過去検証は勧められません…
と言うのも、検証には感情が入りやすいからです。
負けが続く手法を目視で検証し続けることは、私には無理でした。
はっきり言って、目視の検証はデータ分析よりも困難だと思います。
皮肉かも知れませんが、簡単なデータ分析だけでも暴論に気づけることもあります。
以上、さつま芋でした。