まえがき
こんにちは、さつま芋です。
FXの勝ち方を追求する人は多いですが、実は過去検証をしてみると勝ち方の候補は意外に見つかります。
それでもFXは難しいというのが私の意見です。
今回はFXの難所を考えてみます。
プロスペクト理論
行動経済学という難しい話によると、人は利益より損失に敏感らしいです。
身近な例を挙げれば、1万円を貰って、それを奪われたらストレスを感じるようなことです。
計算上はノーダメージですが、精神的にはストレスレスとなりません。
実験によると、貰った金額が奪われた金額の2倍強で釣り合うみたいです。
つまり、貰うのが2万円で奪われるのが1万円のとき、感情的にギリギリ許容できるということでしょうか。
自分事として考えると、それでもストレスですけれど。
損失と利益
多くの人が利益に注目しますが、これほど本能が損失に敏感なことを考えると、むしろ目を向けるべきは損失だと言えます。
まず、比較的簡単なトレード手法で勝ち方を探してみます。
2本の単純移動平均線(SMA)が交差する条件で売り買いするとき、候補となりそうな計算期間を図示します。
ヒートマップの配色は、青が利益、赤が損失です。
ドル円の1時間足を使った過去検証において、SMA(10)とSMA(30)が第一候補となりますが、その近辺も候補となりそうです。
後講釈ですが、教科書通りでも勝てなくはなかったことが伺えます。
ただし、目を向けるべきは損失です。
たとえ最終的に勝てるとしても、途中の負けが大きいと実際の運用に支障をきたします。
それでは、途中の負け(ドローダウン)を図示してみます。
意外と、途中の負けも大きいことが見て取れます。
ここでプロスペクト理論を参考に、損益比(プロフィットファクターPF)を図示します。
辛うじて損益比2倍を超えているのは、第一候補だったSMA(10)とSMA(30)の条件だけです。
逆に言うと、ほとんどPF2倍未満ですから、運用時のストレスは避けられません。
順調にPF2倍で運用できても、稼いだ分の半分を失うわけですから、楽しく勝てるようなものでもないと思います。
私なんて稼ぎの9割を失う(PF1.1)ので、ただただ心労です。
補足ですが、手法には有効期間があるため、このまま実用には使えません。
あとがき
上で図示したのは36パターンだけですが、これを手作業で検証しようとしたら大変です。
今回の検証はRというプログラミング言語を使いましたが、MT4(MT5)やTradingViewのストラテジーテスター等でも検証可能です。
【FX雑談】TradingViewのPineScriptを使って過去検証 - さつま芋の勉強日記 (hatenablog.com)
また、最近はスマホでもデータ検証できる有料サービスがあるそうです。
トップページ - 「ロジツク」公式サイト (logi-tsuku.com)
ちなみに、アフィリエイトのリンクではありません。
以上、さつま芋でした。