まえがき
こんにちは、さつま芋です。
私は検証するようになってから優位性の過大評価には敏感になり、他人の大袈裟な脚色に聞き疲れることも多々あります。
優位性が1%では僅かだと思われるかもしれませんが、それでも実際には大企業並みに稼げてしまうのですから、矛盾が生じます。
今回は1%の優位性を図解し、認識の補正をしてみます。
歪んだコイン投げ
的中率50%ではなく、的中率51%のコイン投げで1%の優位性をシミュレーションしてみます。
ここでは、資本金500万円で1%の複利運用を考えます。
つまり、歪んだコインを投げて、勝てば資金に対して+1%の利益、負ければ-1%の損失になる勝負です。
毎日100回のスキャルピングを250日(1年)続けた場合の資金推移を示したものが次の図です。
100パターンを同時に図示しています。
最小 | 第一四分位 | 中央 | 平均 | 第三四分位 | 最大 |
---|---|---|---|---|---|
294万円 | 8518万円 | 21696万円 | 66430万円 | 60772万円 | 704207万円 |
桁が大きいので話を中央値に絞りますが、たった1年で約2億1千万円の収益です。
もし取引上限がなければ、数年後には大企業並みに稼げてしまいます。
それゆえ、たとえ1%の優位性がある手法があるとしても、我々庶民が手にすることは考えられません。
しかし実際は、0.1%の優位性でも十分であり、それを大数の法則で狙うのが個人のFXだと思います。
余談
「経験」や「技術」と言えば聞こえは良いですが、それを数値化すると1%の優位性も疑わしいことは上で述べたとおりです。
この辺りの輪郭が淡い人の話は、その誇張に聞き疲れてしまいます。
一方で脳の特徴として、少ない事例から法則性を見出し、その法則性を信じたくなる傾向があるそうです。
(クラスター錯覚、少数の法則、ホットハンド現象)
つまり、妄信に自ら気づくのは困難だということなのでしょう。
本当の経験や技術は相場予想などではなく、認識の補正・矯正にあるのではないかと思います。
あとがき
他にも脳の特徴として、実験するより実践したくなるそうです。
FXに置き換えると、「デモトレードに大して意味はない、リアルトレードこそ本当の経験」と考えるほうが脳の既定となります。
FXに必要なのは、超能力者みたいな直感ではなく、感情を理解して自己規律を守る工夫だと思います。
ちなみに、私のFXに関する心理バイアスの情報源は専らトキさんです。
トキ@FX検証屋(@ToKiGaMi123)さん / X (twitter.com)
以上、さつま芋でした。