まえがき
こんにちは、さつま芋です。
20万円から1億円に到達したと自称するFXユーチューバーがいます。
FX初心者時代に20万円から1億円到達までにやったこと!これからFXを始める方が相場から退場しないためにも伝えたい事! - YouTube
資金管理には触れていないことから、よくあるテクニカル分析のレクチャー動画といった印象です。
さて今回は資金2倍にする思考実験を行います。
ポジションサイズ
1万円を元手にして、1万円を稼ぐまでを試算します。
ドル円(1ドル150円)を取引する場合の取引量は、レバレッジ25倍規制により証拠金1万円では1,666通貨です。
10000×25÷150=1666
多くのFX業者の最小取引単位が1,000通貨なので、ポジションサイズは一貫して1,000通貨にします。(単利)
ちなみに、資金が6,000円を割らない限り、同じ取引量が維持できます。
1000×150÷25=6000
利確損切りを30ピプスにすれば、許容損失は3%に収まります。
20回まで負け越しても運用継続できるので、易々と退場してしまう可能性は低いと思います。
6000÷300=20
運用期間
一取引の利確損切りを30ピプスとする場合、1日で1~2回の取引数になります。
ここでは月間で30回取引することを考えます。
理論的な勝率は50%ですが、勝率51%の実力があったと仮定します。
勝ち負けに置き換えると2ヵ月間で31勝29敗ですから、月収に直すと300円、月利3%です。
およそ33ヵ月で目標の2倍を達成できます。
100÷3≈33.3
ざっくり2年と9ヵ月。
高頻度取引
取引スタイルを変えて、勝率51%で利確損切り1ピプスとするスキャルピングを考えてみます。
1日200回の取引を目安にすると、月間取引4000回で2040勝1960敗になるので、月次で800円の収益、月利8%です。
このペースで目標の2倍を達成するには、12.5ヵ月です。
100÷8=12.5
ほぼ1年で2倍の目標達成です。
ただし、1日10時間の稼働とすると3分に1回の取引頻度となり、心身ともに危険な感じがします。
個人的には自動売買の出番だと思うのですが、もしかしたら口座凍結される可能性もありそうです。
補足
OANDAラボのデータからは、自称ではない勝ち組は平均月利5%くらいです。
先月の上位、下位200口座のトレード分析【2023年9月29日】 | OANDA FX/CFD Lab-education(オアンダ ラボ)
平均的な上手いトレーダーでも、資金2倍の目標達成には単利で20ヵ月かかる計算になります。
あとがき
わりと順調に運用した場合の思考実験を見てもらいました。
2倍達成まで、月利3%であれば2年と9ヵ月、月利8%であれば1年です。
残念ながら、「FXで勝てれば億トレーダー!」みたいな話は机上の空論だと思います。
月利3%でも本当に凄いことですが、短期間で資金を何十倍にもできるような利率ではありません。
まるで、起業と上場くらいの乖離があると思います。
以上、さつま芋でした。