まえがき
こんにちは、さつま芋です。
思考実験をしていて気づいたスキャルピングの盲点を共有しようと思います。
取引頻度
スキャルピングが選ばれる主な理由は、取引チャンスが多いことだと思います。
確かに、スキャルピングならば一日に数十回から数百回の取引をすることも可能です。
しかし、取引頻度が少ないと効率が落ちることは見落とされがちです。
今回は勝率51%でトレードして、勝ち組平均の月利5%を目指す事例を二つ考えます。
事例1(秒スキャ)
資金100万円を元手にすると、ドル円(1ドル150円で換算)は最大16.6枚(166,666通貨)まで取引できます。
1000000÷150×25≈166,666
まず、利確損切り共に1ピップの決済を想定します。
20連敗する可能性を見込んで取引量は15枚(150,000通貨)に固定します。
このとき、1ピップの値幅で±1,500円の損益額です。
月利5%(月収50,000円)を目指すには、月間で33回は勝ち越さなければなりません。
50000÷1500≈33.3
勝率51%だとすると、月間で1650回の取引が必要です。
33÷(51-49)×100=1650
一ヵ月20営業日だとすると、一日あたり約83回の取引回数です。
1650÷20=82.5
事例2(分スキャ)
次に、利確損切り共に5ピプスを想定します。
取引量は上と同様に15枚(150,000通貨)に固定すると、5ピプスの値幅で±7,500円の損益額です。
このとき、月利5%(月収50,000円)を目指すには、月間で6.6回は勝ち越さなければなりません。
50000÷7500≈6.6
勝率51%とすると月間で330回の取引が必要です。
6.6÷(51-49)×100=330
一ヵ月20営業日だとすると、一日あたり約17回の取引回数です。
330÷20=16.5
まとめ
一日あたりの取引回数を比べると、秒スキャが約83回、分スキャが約17回です。
どちらも月利5%ですから、裁量のスキャルピングは時間や資金に余裕がある人でないと非効率かもしれません。
余裕のない中で何年も続けるとなると心身に支障をきたしそうですし、それに口座凍結の心配も出てきます。
あとがき
スキャルピングの盲点は、値幅が稼げないことです。
それを補うために、取引回数や取引数量を増やす必要があります。
しかし、勝率を上げようと狙いを絞れば取引回数は減るので、一般的には取引数量を増やす人が多いようです。
月利5%の壁を越える鬼才であれば別ですが、小さな種銭だとスキャルピングは実務に乗らないと思います。
ちなみに、1日3万円に必要な証拠金(種銭)を逆算すると、1200万円は必要*1です。
3×20÷0.05=1200
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ほとんど触れられることのない話ですが、スキャルピングにおいて資金力は外せない前提なのではないかと思います。
(追記)秒スキャの自動売買はスリッページの影響が大きくなるそうです
以上、さつま芋でした。